アルバイト

ゲームデバッグ(テスター)のバイトはきついのか?理由を分析(実体験からの考察)

質問①

ゲームデバックに興味があります。
テスターのバイトはきつい、つらいと耳にするのですが、本当のところどうなのでしょうか。

ゲームに関わる仕事がしたいという事でデバッグの仕事に興味はあるものの、
「きついのでは?」という不安から一歩を踏み出せない方もいると思います。

結論から言うと
「そんなことはない(デバッグ業務が他業務と比べて特別つらいと言うことはない)」
となりますが、

なぜ「きつい、つらい」と言う声が上がる事があるのか、
今回はこの点について言及させていただきます。

こんにちは、転すけ(てんすけ)です。

IT系のフリーランスを10年以上やっています。
デバッグからIT業界に入り、スマホアプリ開発を中心にキャリアアップを重ねてきました。
そのキャリアから培った経験を基に情報を発信しています。

<筆者の主な経歴>
ゲーム業界に憧れがあり、デバッグ業務からIT業界でのキャリアをスタート
↓
コンシューマーゲームのデバッグ
↓
ハードウェア関連のデバッグ
↓
モバイルアプリ関連のデバッグ
↓
QAマネージャー
↓
プランナー

ゲームデバッグ(テスター)の仕事概要

<デバッグ作業とは>
・ゲームに不具合(バグ)がないかを探す作業

<作業の流れ>
・チェックリストに沿って順々にバグ探しを進めていく
・不具合を発見したらレポートを作成し報告する

ゲームのデバッグ(テスター)という仕事の内容は、シンプルで上記となります。

コンシューマーゲーム(プレイステーションやswitchのようなテレビゲーム)のテストであれば、
今後発売を控えているリリース前の新作タイトルが対象である事が主です。

スマートフォン向けゲームのテストであれば、
コンシューマー同様にリリース前のタイトルか、
もしくは既存タイトルの機能追加等のアップデートなどに関わる検証が主となります。

ゲームの開発において不具合(バグ)というのは付き物で、開発中の段階では必ず発生します。

例1)敵を倒したら画面が止まってしまった!

例2)行き止まりのはずの壁に向かって歩いたら通り抜け出来てしまった!

このようなバグが発売した後に発覚することがないように開発中の段階で発見し修正する必要がありますが、
デバッガー(デバッグをする人)はその「発見」をすること役割となります。

コンシューマーゲーム、スマートフォン向けゲームなど媒体は様々ですが、
実施する内容としては大きくは変わりません。

ゲームデバッグに必要な資質や適正(合う、合わないなど)とは

ゲームデバッグについて、登用にあたって初期段階で特別必要な資質(スキル)はありません。

また、大きな括りで言うと、
ゲームデバッグはデスクワーク(オフィスワーク)ということになります。

その点踏まえてまとめると、以下のようになります。

上記のことから分かるように、
「デバッグ業務特有」という概念はなく、
基本的な仕事に対するスタンスができていれば問題なくこなせる業務
ということになります。

座り続けることや画面に向かうことに抵抗がある場合には、
そもそもデスクワークに向かない
と言えます。

また、指示に従えない、報・連・相ができない、真面目に業務を遂行できない、というのは仕事の基本中の基本なので、
どんな仕事においても成立しない
と言えると思います。

この点、
デバッグという仕事の中である例を挙げると、
「不具合(バグ)らしきものを見つけた→でもよく分からないし誰かに聞くのも面倒なのでスルーした」
というケースが時々あります。

こういった不具合が見つけられずに後々で発覚したようなケースが起きた場合、
デバッグチームの責任者は当然「なぜそうなったのか」という点を考える訳ですが、
結局の所行き着く先は、
「この人はなぜ不具合を発見できなかったのか」
ではなく、
「この人は何も気にならなかったのだろうか。多少なりとも気になるはずだがなぜ相談がなかったのだろうか」
という点に行き着きます。

つまる所、報・連・相をしっかりせずに真面目にやっていなかったのだろうという点が露呈して、
信用を損なうということですね。

(この点は業種問わず共通の考え方ですね)

資質の話に戻ります。
少し観点は外れますが、
例えばデバッグチームでリーダーを務めるような場合であればマネジメント能力なども必要になりますが、
アルバイトの段階ではまずこの点は不要なので、
イチプレイヤーとして必要に応じてデバッグ業務の中で知識を身につけていけば問題ありません。
(ゆくゆく、バイトからさらに上を目指したいと思うようになったのであれば、その段階でマネジメント方面に目を向ければ良いと思います)

ゲームデバッグ(テスター)はきつい(つらい)と言われる理由は何なのか

上記までで特別な資質や適正は不要であるという点は説明させていただきました。

ではなぜ「ゲームデバッグはきつい」と言われることがあるのか

その点について、
これまでの実体験を基に離職に繋がるようなケース(つまり、辛いという相談が挙がるケース)を考察した時に浮かぶ点が以下となります。

ケース①:不具合(バグ)を見つけることができない

デバッグの業務を始めたばかりの際によくあるケースで、
「周りの人はあんなにバグを見つけてレポートを書いているのに自分だけ見つけられていない。。自分は向いてないのでは?」
というように思い詰めてしまう方がいます。

実は初期にバグが見つかりにくいのには理由があります。

作業はチームのリーダーが割り振るのですが、
基本的にメンバーの経験値に応じた難易度を考えて割り振りをします。

従って、
初期に割り振られる作業は難易度が低く、
不具合リスクの低い箇所(仮に不具合を見落としたとしても比較的重篤な問題とはならないであろう箇所)となります。

当然ですが、
いきなりゲームの根幹となるような重要箇所を任せてバグが検知できずに後々大問題になるようなリスクは避けるようにリーダーは割り振りを行います。

このことから、
そもそも不具合やその他問題が少ないであろう箇所を割り振られてテストを行う訳なので、
バグに遭遇しにくいのは当然と言えば当然と言えます。

この時点では、不具合を検知してほしいというよりは、
デバッグという作業がどういうものなのかを知ってもらいつつ、
作業に対してどういう姿勢で取り組む人なのかを見られていると思ってください。

ですが、正直なところ
「周りはあんなにバグを見つけてレポートを書いているのに自分だけ見つけられていない。」
と思えている時点で作業に誠実に取り組めている証拠なので、
とにかくしっかり作業を覚えて前に進んでいこうという考え方ができていれば問題ありません

ケース②:そもそもデスクワークに向かない

座って長時間作業に集中することがどうしてもできないという方はいます。

集中力が切れて作業が進まなくなってしまったり、
それを理由に周りに過度に雑談を持ちかける等の行動をしてしまうケースですね。

雑談自体は問題ありませんが、
黙々と集中する時間 / 雑談も交えつつ仕事をする時間、のメリハリが重要です。

(雑談の量が過度である場合や、仕事の進捗に支障をきたす場合は当たり前ですが問題があります)

こういう場合は、デバッグ業務云々の前に働き方に問題がある(或いは合わない)と言えるので、
本人的には「つらい」のかもしれませんが、少し自身の考え方や働き方を見直す必要があるケースになります。

ケース③:チームに問題がある場合

この点もデバッグ業務に限った話ではありませんが、
デバッグは基本的にチームで行います。

配属されるチームはご本人では基本的には選択できないのと、
配属されてみないとどんなチームなのかは分かりません。

配属された先のチームで起き得る問題としては、

・メンバーに問題がある

・リーダーに問題がある

この2点であることが主です。

メンバーに問題がある場合、
これは単純にメンバーに合わない人がいる場合や問題行動を起こす人がいるケース等ですが、
これが理由で離職まで考えるようなケースはそこまで多くはないと思います。

(問題があった場合でもリーダーがフォローに入ったり、場合によっては配置を考慮したり等可能な為です)

対して、リーダーに問題がある場合、
比較的このケースは離職まで考えるような重い状況になる場合があります。

チームを統率するリーダーの経験が豊富ではない場合など、
リーディング(全体の把握及び進行/仕事の割り振り)の仕方に問題があったり、
周りが見えずにフォロー(チームの問題点の把握/質問相談等への適切な回答)ができないなどの問題が出る事があります。

メンバーはリーダーを選べない訳なので、
こういったケースに陥ると相談先がないなどの理由で離職を考えるに至ってしまうという事もあります。

この点はゲーム業界に限ったことでは全くありませんが、
相談先を変えてみるなどで案外簡単に解決することもよくあります

ケース④:業務負荷(一時的な残業発生)

ゲーム業界はリリースが近づくにつれて業務負荷が上がる傾向にあります。
(新タイトルのリリースや、アップデートのリリース)

当初に考えていたプラン通りに全てのスケジュールが進行できることはなかなか無く、
加えて、リリース直前まで「もっとゲームを良くするためにこうしよう!」というような改善や調整は行われます。

こうしたことから、
デバッグについてもその影響を受け、
緊急で変更を加えた箇所などについてのテストをリリース直前まで行うケースが多々あることに伴い、
残業が発生するケースがあります。

この時、
デバッグについて一定の経験を持っていたり、普段の作業を真面目に行なっている人などに残業の相談が持ちかけられることがあります。

当然ですが、残業して大した成果を上げられないであろう人には声はあまりかかりませんので、
声がかかるということは一定の評価をされているという裏返しでもあります。

ただし、残業はもちろん強制ではないので、
ご自身の都合に合わせて受ける/受けないを選択することが可能です。

仕事ができて評価されている=責任感が強い人である傾向にあるので、
どうしても残業を断りづらく、続けた結果体調を崩してしまうというケースもあるのですが、
ここは選択の権利がありますので、
ご自身のスケジュールと体調を考えて、
自分のために一番となる選択を取れるように「割り切った考え」のスタンスを取っていれば、
「デバッグがつらい」という状況にはならない
と思います。

(正直、この点もデバッグ業務特有の話ではないと思います)

いかがでしたでしょうか。

今回は「ゲームデバッグ(テスター)のバイトはきついのか」という点についてお話をさせていただきました。

結局のところ、デバッグ特有のつらさというのはさほど無く、
起き得る問題としては他の職種と変わりないというのをお伝えさえていただきました。

尚、こちらの記事ではデバッグのアルバイト求人についてどういったものがあるのかを紹介させていただいています。
参考にしていただけますと幸いです。

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「アルバイト」という形態にこだわらず、未経験であっても最初から稼げる方法を選択することをオススメしています。

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